産業用太陽光発電の配線設計/送電損失ロスを低減させるには?

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産業用太陽光発電の配線設計/送電損失ロスを低減させるには?

限られた土地でより多くパネルを配置して、よりたくさん売電するためには
どうしたらよいでしょうか?

ここでは、太陽光発電の配線設計について考えてみましょう。
(関連記事)
・最適なパネルの角度と離隔距離
・パワコン設置の注意点

長く引き回した電線で発生するロスはバカになりません。
下手な設計をすると4～5%のロスが発生し、50KWのシステムであれば
10万近く売電金額が変わってくることもありえます。
産業用太陽光は広い敷地に設置されるので、効率よく配線して
せっかく発電した電気の送電ロスを最小限に抑えてたくさん売電したい物です。

太陽光発電において送電損失を低減させるには以下の2点が考えられます。
①配線距離を短くする
②抵抗の少ない電線を使用する(太い電線を使用する)

配線距離をなるだけ短くするには、太陽光パネルとパワーコンディショナー、引き込み
ポールの配置が重要になります。

太陽光パネルからパワーコンディショナー間とパワーコンディショナーから
電力量計のある引き込みポール(接続点)までの配線の長さです。

一般的には敷き詰めた太陽光パネルの真ん中にパワーコンディショナーを置き、そこから
直線で接続点まで配線する方法が配線の長さの合計が、最も短くなります。
(メガソーラーなどはこの考えで機器の配置設計されています。)

では、50KW程度の低圧ミドルソーラーではどうでしょうか。
低圧ミドルソーラーでは、出力5.5KW～10KW程度の接続箱内蔵型のパワコンが多く
使用されていて、太陽光パネルの直流電線をパワコンにつなぎ込み、
パワコンの出力を引き込みポール(接続点)まで配線します。これで何の問題もありません。
しかしこの場合、パワコンから接続点までの距離が長くなってしまうと問題があります。

電圧抑制の観点から、なるだけたくさん売電するためにパワコンはなるだけ電力量計近くに
設置したほうがよいと思います。でも、そうすると逆に太陽光パネル～パワコンの直流電線の
距離が長くなる場合があります。

その場合は、太陽光パネルの出力をまとめる接続箱を途中で設けて集電し、
線径の大きい太い電線によって送電する(電圧降下を防ぐ)方法がよいでしょう。
電線は電圧降下が1～2%以内に収まるような電線を選定します。

電圧降下と電線の断面積の計算式は以下のようになります。

太陽光電線電圧降下